閉じている
あの人はいつもオレとのキスの時、閉じている。
目を、
そして唇を。
ぎゅっと一文字に唇を結んで、ぎゅっと目を閉じて、オレが触れていくのを待ってる。
そんな身を堅くしているあの人の耳の裏をなぞるように指を耳に掛けて、下から舐め上げる様にあの人の唇に触れる。
オレがそうやってキスを仕掛けても、あの人の唇は閉じたままなんだよね。カワイイな、と思う。こんな時。
初心なんだな、って強く思う。そこもまたオレが好きなあの人の一部分。
それから閉じたままのあの人の唇を舌で割って入って、歯列を舐め上げれば閉じていた前歯同士が薄く開く。
歯列が上下に薄く開いた所で更に中に進む。
舌を搦め取って、強く吸って。
その頃になればあの人のツバがオレの中に入ってくるから、それも堪能して。
舌先は味覚のうちの『甘い』部分を感じるんだとか聞いたことがあるけど、あの人の舌に自分の舌先で触れると甘い気がするからあながち、間違いじゃないのかもしれないね。
それとも、あの人が甘いのかな?なんてね。
俺は越前とのキスの時、閉じている。
目も、
そして、唇も
こうして唇を閉じていれば、アイツは絶対に唇を割ってくる。
勿論、それを見越して、閉じているんだが。越前は気付いてないだろうな。
わざわざ、中に入って欲しくて閉じているなんて、な。
身を堅くしていれば、調子に乗ってキスに拍車をかけることなんて、お見通しだ。
なにせ、アイツは生粋の負けず嫌いだからな。
アイツは未だ未だ読みが足らない。
まだまだ……だな、越前?
触れるだけのキスなんて、もう俺には足らない。
もっと、もっと深く。
そう、思うようになった。アイツとキスを重ねる度に。
こんなに自分が貪欲な奴だったとはな…。
けれど、閉じているのは目と唇だけじゃない。
耳も呼吸も触覚も、全神経を閉じている。
しかし、閉じているのは触れられるまで。
そして、アイツが触れてきた瞬間に触覚を目覚めさせて、聴覚を開ける。臭覚も味覚も。何もかもを瞬時に開ける。
暗闇から突然明るい所へ出れば、それほど明るくない光でも強烈に感じるように、それまで閉じていた全神経を一瞬のうちに解放すれば、本来よりももっともっと強烈に感じられる。
アイツの唇越しの体温も、独特の匂いも、隙間から漏れるお互いの絡み合う音なんかも。
全て、いつもより肥大に感じられる。
越前、もっと、もっと、だ。
もっと、お前を寄越せ。
閉じている。
みちゅこ実は淫乱説。(笑っとこう)
いや、淫らなみちゅこは烈しくモエです。うひひ。
しかも、それが確信犯だとなお良しです。(頭弱い子ですいませんです)
初心に見えて実は逆にリョマを手玉にとってたりするのは、何ともいとをかし。
うひーひひひひ。(去れ)
いつもながら、後書きが全てをぶち壊している気が…
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