ヘタレポルノ
タイトル通りにやらしい系ですよ!わあん。
いつも駄々をこねる様に短く厭だと言って、身を捩って逃げようとシーツの上をうねる。
もう何度目の閨を共にしているか数えきれないのに、この細くて背の高い恋人はいつまでも生娘と同じ。
今日も眼下には長身痩躯の生娘。
柔らかいシーツの衣擦れの音と、成長途中の少年二人分の体重を支えるベッドのスプリングの悲鳴。
ギシリ、と鳴る音が幽か過ぎる程、余計に卑猥に聞こえた。
肌の上に手を滑らせる度に頬は薔薇色に変わっていく。
手で触れて、唇で触れて、只の膚が肌へと徐々に変貌してく様を直ぐ間近で見るのがリョーマは好きだった。
しかもその変化を自分の手で起こしているのだから、興は更に加熱させられる。
薄く開かれた朱の口唇からは、耐えているのか吐き出しているのか、判らない短い喘ぐ声。ひょっとしたらただ呼吸をしているだけなのかもしれない。
いつもよりも鼻にかかった、引き攣ったような甘い声。語尾が消え入る時に甲高く跳ね上がるところもリョーマは好きだ。
凛と響く少し低い声がこんな時だけは甘くやさしく。想いを募らせていてくれているようで、胸が躍る。
誘われているのはいつもこちらだ。
暗い匣の中は次第に甘美さとお互いの熱で融けて行く。
融点は気付けばいつの間にかやってきている。
入り口を広げて行くべく、柳腰を支えて双丘の挟間へ顔を埋めて、舌と唾液で其所を撫で回す。
静止を懇願するように、遥か頭上からは嬌声が昇り続ける。
彼が逃げようと身を攀じる衣擦れの音。
菊門に侍らせた自分の舌が唾液と絡まって生じる粘質染みた水音。
徐々に襞を分け入って行く度と、彼が敷布上で悶える度に鳴る軋むベッドの悲鳴。
なんて俗鄙しい室。
笑いすら込み上げてきそうな程に。
日常生活に於いて排されていく為だけの筈のその器官に偏執になれるなんて、一体いつの自分が気付けただろうか。
吸い上げて舐め上げて、舌まで捩じ込もうなんて、そういえばいつ思い付いたのだろう。
ヘテロの恋愛と違って、自然に潤う様な場所ではないからと思って始めたような、気もする。ひょっとしたらそうではないかもしれないけれど。
まあ、兎に角判然としない。
熱に浮かされた行為の最中に考え事など、所詮集中することは易くないのだから。
その一点を味わい尽くすようにも見える一連のリョーマの動きの最中にも、手塚は身を捩る。恍惚か羞恥か。
嗚咽にも似た嬌声から察すれば羞恥なのだろう。秘部に顔を埋められてしかも侵入りこまれているのだから、当然と謂えば真っ当至極。
シーツをきゅうきゅうと握り締めて、上へ上へと逃げようとする。
リョーマの手が手塚の腰を据えているのだから、逃げられはしないのだけれど。
逃げようと逃げようと手塚の身は忙しなく上擦って行く。全身に痙攣を起こしたかの様に小さく身震いしながら。
逃げて、
ふと思う。この行為の最中に考え事は向かないと頭では判っているはずなのに、思う。
逃げて、この人はどこに行くつもりなのだろうか。と。
逃げたいのならば、
そんなに逃げ出してみたいのならば、
方法は簡単だ。
腰を据えている五指を解いてやれば話は直ぐに済む。
この手さえ離してやれば。
ギシリ
「…んっ……やっ、えち、ぜ…………――」
離せなかった。基、離れなかった。
手は。
「やっべ…、」
双丘の奥から不意にひょこりと汗に塗れた顔を擡げて、リョーマは開かれた手塚の脚の間から涙で爛れきった彼の浅く開かれた双眸を見据えて、
「オレ、かなりアンタのこと好き」
迫り上がって来た笑顔でそう告げた。
ヘタレポルノ。
タイトルの通りですよ…。逃っ走っっっっ
こんなんでも書いてる方は凄く恥ずかしいんですよーデスヨーデスヨー(やまびこ
でも楽しかったりするんですよーデスヨーデスヨーデスヨー(やまびこ
最近オオザキアンテナがエロばかり感知している気がします…ノー
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